いわゆる〝ジャニーズ枠〟がゼロとなるのは1979年以来、44年ぶりという。
これまで紅白の視聴率を支えてきたとされる〝ジャニーズ枠〟切りは大英断ではあるが、それだけ事態は深刻ということだ。
13日に発表された紅白の出場者の一覧に、旧ジャニーズのタレントの名前はなかった。
その代わりに非ジャニーズの男性グループはK―POPアーティストを含めて4組となった。
「それでも旧ジャニーズ枠は少なくとも2枠とみられていた。事務所側も、それを念頭に置いていたはずです。
被害者補償を11月からスタートするとしたのも、いち早い対応はもちろんのことですが、紅白をにらんだものでもあったのです。
しかし、そんなに甘くはなかったということです」と音楽関係者は話す。
NHKの稲葉延雄会長は9月、被害者への補償などが十分と判断されるまで新たな出演依頼を見合わせると表明。
旧ジャニーズがスマイル社に社名を変更して以降も、その方針は維持していた。
「そのような状況下でも旧ジャニーズの起用をめぐっては、局内でも制作サイドと報道サイドではかなり温度差がありました。
しかし『ザ少年倶楽部』の収録をめぐって、局内のトイレで性加害が行われたという被害証言が報じられたことは大きかったようです。
もはや視聴率が取れるか否かという問題ではなくなってしまったのです」と先の音楽関係者。
もちろん、それまで旧ジャニーズが独占していた男性アイドルグループの牙城が、K―POPなどの参入で崩れはじめていたことも大きい。
「簡単にいえば、男性アイドルは旧ジャニーズじゃなくてもよくなったということです。
もちろんK―POPアーティストが増えることに抵抗感があるかもしれませんが、
それ以上に今の女子中・高校生は旧ジャニーズよりもK―POP。改めて旧ジャニーズは現実を突きつけられたということです」とも。
淘汰が始まったということだ。