9日には京都市山科区から訪れた会社員の女性(47)が亡くなった。友人ら2人と訪れ、バーベキューや飲酒をした後で泳いでいたという。14日、京都府京田辺市から訪れたスリランカ人の男性(48)も亡くなった。友人ら5人ほどで遊泳していたという。
事故があったのは、いずれも琵琶湖の西側の湖西(こせい)地域だ。女性と男性が亡くなった場所は、大津市南小松の近江舞子北浜水泳場。男児が亡くなったのは約2・5キロ南側の水泳場付近だ。
県警地域課によると、昨年までの5年間、6~9月の夏場に琵琶湖での遊泳中に起きた水難事故は計18件で、13人が死亡した。この18件をみると、うち12件が大津市北部から高島市にかけての湖西地域で起きていた。
同署によると、湖西では湖底がすり鉢のように急に深くなっていて、遊泳区域を示すブイの内側でも水深が2~3メートルになることがある。「ブイの内側だから安全」とは言えないという。
また、上の層と下の層の水温に差がある。驚いて足がこむら返りを起こす可能性もあり、注意が必要だという。
近江舞子北浜水泳場で亡くなった女性と男性は、沖合10メートルほど、遊泳区域を示すブイの近くに沈んでいた。水深は約2メートルだった。男児が沈んでいたのは沖合15メートルでブイの外側だった。女性と男性はブイの外側で泳ぐ姿が目撃されていたという。
また、亡くなった3人とも複数で訪れたが、単独で泳いでいたとみられ、溺れる場面を見た人はいないという。さらに、事故は、いずれも午後に起きていた。
同署は「必ずブイの内側の遊泳区域内で泳いでほしい。単独で泳ぐのは危険なので、複数で泳ぎ、同じメンバーで浜へ上がること。午後は疲れがたまるので、特に注意が必要」。また、子供にはライフジャケットを着せることを推奨し、「脱げる可能性があるので、体にぴったりのサイズを」と呼びかけている。(鈴木洋和)