TBS「サンデーモーニング」が21日、放送され、コメンテーターが泣く場面があった。ペンシルベニア大非常勤講師でピースボート共同代表を務める畠山澄子氏が「風をよむ」のコーナーで語っている最中のことだ。
この日の「風をよむ」は広島で開催中のG7サミットを取り上げた。ロシアのウクライナ侵攻が続く中で、被爆地でG7首脳がいかなるメッセージを出すのか、問いかけた。
畠山氏は司会の関口宏にコメントを求められ「私は船で世界を回って被爆証言を届けるという活動をずっとしていて、サーロー節子さんとも一緒に回ったことがあるんですね」と語り出した。
「今回の広島開催のサミット、被爆者のみなさん本当に期待していたんです。被爆の実相を見れば、何か血の通った言葉が最終成果文書に入るんじゃないかと」と話すと、声が震えだした。
続けて「ふたを開けたら核兵器廃絶という言葉もない、核兵器禁止条約という言葉もない、被害者援助の話もない。これまでのものと何も変わらないんですよ」と話を進めると、目は赤くなっていった。
畠山氏は「中国、ロシアを責めるのもいいですけど、G7諸国は核軍縮にもきちんと取り組んでいるのかと被爆者の方は怒っているんですね」「被爆者の方は『でも、諦めない』とおっしゃっていた。だから私も諦めない」と被爆者の声を代弁して語った。