https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230510/k10014062911000.html
ことし2月、東京 江戸川区の住宅で住人の60代の男性を刃物で切りつけるなどして殺害したとして、近くの中学校に勤める36歳の教諭が殺人の疑いで逮捕されました。
警視庁は、盗みの目的で住宅に侵入し男性と鉢合わせた可能性もあるとみて捜査しています。
調べに対し、容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、江戸川区立の中学校教諭、尾本幸祐容疑者(36)です。
警視庁によりますと、ことし2月、江戸川区一之江の住宅で住人の山岸正文さん(63)の顔や首などを刃物で切りつけるなどして殺害したとして、殺人の疑いが持たれています。
玄関で山岸さんが血を流して倒れているのを通りかかった人が発見し、警視庁は何者かに殺害されたとみて捜査していましたが、防犯カメラの映像の分析などから尾本容疑者が関与した疑いのあることが分かったということです。
捜査関係者によりますと、周辺の防犯カメラには黒い服を着た不審な人物が写っていたということです。
調べに対し、「事件には関わっていません」と供述し、容疑を否認しているということです。
山岸さんは、外出先からの帰宅直後に殺害されたとみられていて、警視庁は尾本容疑者が盗みの目的で住宅に侵入し、帰宅した山岸さんと鉢合わせた可能性もあるとみて、詳しいいきさつを捜査しています。
防犯カメラには 事件前の容疑者か
現場の住宅から1キロ余り離れた場所に設置された防犯カメラには、事件当日の午後5時半ごろ、住宅の方向に向かって歩く容疑者とみられる人物が映っていました。
この人物は、上下とも黒っぽい色の服を着て、顔を隠すようにフードをかぶり、マスクをして手袋をはめているように見えます。
防犯カメラを避けるように、うつむきながら現場の住宅がある東方向に向かって、画面の左側から右側に歩く姿が確認できます。
映像が撮影されたおよそ1時間後、現場の住宅で男性が血を流して倒れていると、通りかかった人から警視庁に通報があったということです。
教諭が勤務する中学校と区教委が会見
尾本容疑者が勤務する江戸川区立の中学校と区の教育委員会は10日夕方、逮捕を受けて会見を開きました。
学校によりますと、尾本容疑者はふだん特別支援学級の担任をしていて、事件のあった当日は定期テストがあり、午後からは休暇をとっていたということです。
また、学校は11日に保護者会を開き、事件について保護者に説明することにしています。
江戸川区教育委員会の蓮沼千秋教育長は「被害者のご冥福をお祈りするとともに、深くおわびする。命の尊さを教える立場の教員がこのような事件を起こしてしまったことがまだ信じられない。今後、警察の捜査に協力するとともに、人間教育をやり直していく」と話していました。
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