【芸能】舞台「千と千尋の神隠し」が再演決定、橋本環奈＆上白石萌音が千尋続投「すごく楽しみ」「泣いてしまいそう」

２０２２年に初演された舞台「千と千尋の神隠し」が再演（２３年８月＝愛知・御園座、２４年３月＝東京・帝国劇場）されることが２７日、分かった。女優の橋本環奈と上白石萌音が、ダブルキャストで主人公・千尋役を続投する。千尋以外の配役や、公演スケジュールの詳細は追って発表される。

宮﨑駿監督の名作アニメの世界観を再現し、全国５都市１０２公演で観客を大いに魅了した舞台が早くも再演される。

本作で舞台初出演＆初主演を経験した橋本は「『チケットが取れなかった』という声をいただいていたので、再演は純粋にうれしいです。毎回満員御礼の客席を感じながらお芝居をしていましたが、再びカンパニーの皆とこの作品をお客さまにお届けできることがすごく楽しみ」と歓喜した。

上白石も、本作への思い入れの深さを語り「他の何をしていても、まだ“千尋”が心の中にいる感覚。いったんは千秋楽を迎えましたが、こうやってまた会えるような気がしていました」と再演の実現を喜んだ。

新型コロナウイルスの影響下で行われた初演は、予定された公演１２０回のうち１８回が中止に。御園座での大千秋楽は、上白石が新型コロナ感染で休演を余儀なくされ、橋本が代役を務めた。

上白石は「初演の御園座には悔しいという想（おも）いだけではなく、土壇場を全員で踏ん張ったという特別な思い入れがあります。御園座に一歩踏み入れたら泣いてしまうのでは、というくらいです。もう一度“千尋”として舞台に立つことができるのはとてもうれしい」と完走へのリベンジに意欲を燃やしている。

演出は、初演に続いて英国の演出家・ジョン・ケアード氏が務める。関係者によると「ストーリーなどに大きな変更予定はないが、演出などがよりブラッシュアップされ、見どころが増したものになるだろう」と期待を寄せる。初演時から中国などアジア各国から上演を熱望する声が集まっており、今回の再演は海外公演への弾みにもなりそうだ。

再演で千秋楽を迎える帝国劇場は建て替えに伴い、２５年をめどに一時閉場する。「千と千尋―」は、名作「レ・ミゼラブル」（２４～２５年に全国上演）などと共に、同劇場のラストイヤー公演に選ばれた。

上白石は「劇場への感謝の気持ちを込めながら他の作品も上演されていくと思うので、そのラインアップに加われることがうれしい」と思いを語った。橋本も「最後のラインアップに舞台『千と千尋―』が入ったのはすごいことだなと思います。帝国劇場で再演できるのは喜びもひとしおです」と上演を心待ちにしている。

〇・・・本作製作の東宝は、初演（２２年３月の帝国劇場公演）のＢｌｕ―ｒａｙを７月２９日に発売すると発表した。