「くぅくぅ土星論」第6章 天王星的転回【大長編SS】
第6章 天王星的転回
意識が、世界に接続されマシタ。
しかし身体はうまく動かせマセン。私の上に、見えない巨大な分銅が乗せられていマス。
重いまぶたを持ち上げてみマスが、見えている視界は真っ黒のまま、なにも変わりありマセン。
「おや、お目覚めになられましたか」
可可「…………だれ、デスか」
手を伸ばすと、案外あっさり声の主に触れられマシタ。
ふるえる手で感触を確かめマス。皮膚の上を滑らかに伝い、肩を始点に、首を通り抜け、最後は顔に。
私はその顔立ちを、知っているように思えてなりませんデシタ。……いえ、間違いなく、知っていマス。