蹴るコース、キッカーの順番、日本「0%」とクロアチア「100%」…W杯のPK戦事情を分析

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蹴るコース、キッカーの順番、日本「0%」とクロアチア「100%」…W杯のPK戦事情を分析

1: 2022/12/06(火) 07:24:12.93 ID:E1n2WWno9
PK戦が導入された1978年大会から前回の2018年大会まで、これまでW杯では30回のPK戦が行われてきた。初めてW杯の試合がPK戦にもつれたのは1982年大会の準決勝。西ドイツ代表とフランス代表による欧州勢対決は、西ドイツの“ドリブルキング”ピエール・リトバルスキー、フランスの“英雄”ミシェル・プラティニのゴールで1-1のまま延長戦へ。延長戦では互いに2点ずつ奪い合って3-3となり、PK戦に突入した。結局、西ドイツ代表がW杯初のPK戦を5-4で制して勝ち上がったが、決勝でイタリア代表の前に屈して準優勝に終わっている。
その1982年大会は決勝トーナメントがわずかに4試合。次の1986年大会から決勝トーナメントが現在のラウンド16制となったのだが、同大会は決勝トーナメント16試合のうち3試合でPK戦に突入した。1982年大会から前回の2018年大会までの過去10大会で、決勝トーナメントは計148試合。そのうち30試合がPK戦に突入しているので、PK戦までもつれ確率は「20%」。決して低くはない数字だろう。
今大会では、ラウンド16のここまでの4試合がすべて90分内で決着。「20%」という確率を考えると、ラウンド16の5試合目となる「日本代表vsクロアチア代表戦」はPK戦までもつれる可能性が高まっている。ちなみに、現在のラウンド16制になった1986年大会以降、PK戦が行われなかった大会は1つもない。
 
これまで、W杯では30回のPK戦で「279本」ものPKが蹴られてきた。そのうち「196本」が決まっており、成功する確率は「70%」と決して高くない。その中でも、蹴るコースによって成功率は変わってくる。イギリスメディア『BBC』によると、しっかりと左右を狙って蹴ったシュートが決まる確率はそれぞれ「74%」となっており、右と左のコースでは差がないという。一方で、ゴール中央に蹴ったPKが決まる確率は、63本中36本で「57%」まで下がってしまう。
実は、GKに止められる確率というのは、どこに蹴ってもおよそ21%で大して変わらないそうだ。しかし、ゴール中央を狙ったシュートは枠外に外れる可能性が高いという。11%がクロスバーに嫌われ、さらに11%がバーの上に外れている。ちなみに左右を狙っていれば枠に嫌われる確率は3%、枠外に外れるのは1%だ。
過去に日本代表がW杯でPK戦を経験したのはわずかに一度だけ。それが2010年大会のラウンド16・パラグアイ代表戦だ。試合はスコアレスのまま延長戦でも決着がつかず、PK戦に突入。後攻の日本代表は、PKに絶対の自信を持つ遠藤保仁が1本目を決めると、キャプテンの長谷部誠も2本目を確実に仕留めた。しかし3番手の駒野友一のシュートが、クロスバーに嫌われてしまう。4番手の本田圭佑が落ち着いて決めるも、先攻のパラグアイ代表に5本とも決められてしまい、3-5で涙を呑んだ。5番手には順番が回ってこなかった。
対するクロアチア代表は、これまでW杯でPK戦を二度経験している。その二度とも、準優勝に輝いた前回の2018年大会の時のものだ。クロアチア代表はラウンド16のデンマーク代表戦(1-1、PK 3-2)、ベスト8のロシア代表戦(2-2、PK 4-3)と、どちらもPK戦を制している。そのため、W杯でのPK戦勝率は「100%」。どちらも後攻で、しかも自分たちもPKを失敗しながら勝っているのだ。
彼らの勝因は、PKストップに絶対の自信を持つ守護神ダニエル・スバシッチの存在だった。デンマーク代表戦ではPKを3本も止め、ロシア代表戦でも1本セーブ(さらに枠外が1本)した。スバシッチは、どちらの試合も相手の1本目を止めてクロアチア代表に流れを持ってきていた。
だが、そのスバシッチは今大会には出場していない。さらにクロアチア代表は2試合で3本もPKを失敗しており、必ずしもPKのキックが上手いとは言えない。そのため、PK戦に突入しても日本代表に勝機は十分あるはずだ。
過去のデータだけを見れば、W杯での日本代表はPK戦での勝率が「0%」。一方でクロアチア代表は「100%」となっている。しかし、あまりにも母数が少ないデータなので気にする必要はない。ちなみに、W杯の歴史において2回以上PK戦を経験しながら勝率100%を維持しているのは2チームだけ。それがクロアチア代表とドイツ代表(西ドイツ代表時代を含め)である。ドイツ代表に至っては、4回もPK戦を経験しながら4回とも勝利している。
また、W杯で最もPK戦を経験しているのはアルゼンチン代表の「5回」。結果は4勝1敗と優秀な成績を残している。一方で、イングランド代表、スペイン代表、イタリア代表は4回のうち1勝と、PK戦を苦手にしている。


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