裁判では、男が前日に酒を飲み、アルコールが残っていることを自覚しながらもタクシーを運転し、乗客の送迎の合間にも複数回酒を購入して飲酒していたことが明らかになった。
危険運転傷害の罪に問われているのは、郡山市の自動車運転手・作田豊秋(さくた・とよあき)被告(62)。
起訴状などによると、作田被告は今年6月5日、運転前に酒を飲み、正常な運転が困難な状態でタクシーを運転してガードパイプに衝突する事故を起こし、
乗客の女性(当時93)に全治1週間のけがをさせたとされている。
7月25日、福島地裁郡山支部で開かれた初公判。グレーのTシャツ姿で出廷した作田被告は「間違いない」と起訴内容を認めた。
その後の冒頭陳述と、検察官と弁護人の双方からの被告人質問で、被告の当日の行動が明らかになった。
■コンビニで酒購入 待機中に飲酒を繰り返す
【被告の当日の行動】※検察の冒頭陳述より
▼5日午前6時ごろ
勤務先のタクシー会社に出勤し、被害者の女性の送迎依頼を受ける。この時点で作田被告は、前日の深酒により体内にアルコールが残っていたことを自覚していた。
▼午前7時19分ごろ
コンビニに立ち寄り、缶酎ハイ3缶と発泡酒を購入。その後、タクシーを運転しながら車内で飲酒を始めた。
▼午前8時6分ごろ
被害者の女性を目的地の病院まで送った。その後、女性の用事が済むのを待っている間に、複数回コンビニに立ち寄り酒を購入。
そのたびに、購入した酒を飲みながら周囲を運転するなどして時間をつぶした。
▼午前10時21分ごろ
被害者の女性を薬局まで送り、再び乗せる。この時点で被告はアルコールの影響で正常な運転が困難な状態だった。
薬局から女性の家に向かい運転を始めたが、対向車線を逆走したり、車をガードレールや縁石、ラバーポールなどに何度も衝突させたりした。
女性から注意されるたが、運転を継続した。
▼午前10時39分
事故を起こし、女性に頭部や顔面打撲などのけがをさせた。
事故から約40分後に行われた飲酒検査では、被告の呼気から1ミリリットルあたり1.08ミリグラムのアルコールが検出された。(※酒気帯び運転基準値の約7倍)
このほか、検察の冒頭陳述では、作田被告が小学生の送迎の仕事を多くしていたことなどが明らかになった。
続いて被告人質問が行われた。作田被告は小さい声でゆっくりと答えた。
■朝起きて「酔いがあるとわかった」が・・・
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